だいぶ暖かくなってきて、少し新しい風を感じるようになってきました。
静かでゆったりした午後に、最近の出来事を振り返ったりしている。
こうして文章を書いたり、或いは他の人の文章に触れていると、どこかで生きた感情が動いている実感が薄くなっていく。文字が声となり、そして声と視覚が合わさってようやく生きているのだと感じる。
私はここ最近人から少し離れすぎたのかもしれない。
今に始まった事ではないけれど、最近はより一層、離れ過ぎてしまった気がする。
離れて良かったと感じることもあれば、その逆のことを感じることもあって、今ではよくわからない。
一度遠くまで離れてしまったので、引き返すのにも時間がかかりそう。
それに来た道なんかもうとっくに忘れ、もう戻る気も起きない。
面白い人がいたから、ここ数ヶ月その人のことを見ていたけれど、ある程度その人のことがわかってくると、あまり興味も湧かなくなってきた。
新しい道にも微かに人気はあるのだけれど、薄い影のようで、そこに人がいるという実感が持てない。
話せているようで、私の声は薄い影をすり抜けていく。
その人の表情は楽しそうに見えたり、悲しそうに見えたり、退屈そうに見えたり、結局のところ薄い影なので読み取れない。それに私の声は良くも悪くもその人の表情に何一つ影響を与えることはなかった。そしてお互いに干渉しなくなり、また1人になっていく。