Romi diary

日常の些細な出来事や最近読んだ本などについて書いています。読む人は殆どいないので好きなことをのびのびとかけています。

急だったあなたとのお別れ

あなたがそんなふうに思っていたなんて私は知らなかった。

さよならと言ったあなたは、長い時間何も言わずに下を向いていた。

私は困惑して、どうしていいのか分からなかった。呼吸が浅くなっていることに気づきもせず、ただただ戸惑っていた。

今思うと前に会った時から、あなたは少し元気がなかった。

そのことに気づいていたら、こんなことにもなってはいなかったのかな。

 

 

 

その夜私は目を閉じたくなかった。目を閉じてしまえば、困惑したまま私の事情を知らない朝がやってきてしまうから。

ただ私の気持ちとは裏腹に、そして頼みもしないのに何食わぬ顔でいつも通り朝はやってきた。

カーテンを開ける気力もなく、喉はカラカラだった。

 

あなたの携帯から鳴る独特な音をしたアラームは今では鳴る事もなかった。

そっとアラームを止めてあげるのが、私の喜びだったのだとその時気づいた。

 

朝の静けさと、空になった空き缶が、急に終わった物語を本当に終わったのだと伝えてきた。

いつもは心地よく感じる鳥の声でさえ、傷ついた私の心を癒すには不十分だった。

 

 

正直言って、私は前々から彼女から最後の言葉を告げられることを恐れていた。

そういう事を想像する事は、気分の良いものではない。考えたくなくても頭に浮かんでしまう。そしてそのたびに大丈夫、大丈夫、そう自分に言い聞かせてきた。

 

それでも自分1人の慰めでは足りない日もあって、そんな時私は泣いてしまった。

 

泣いてしまった次の日も、私はあなたの前では笑っていた。笑って、笑って、私が昨日泣いていたことを少しも悟られないように、力を振り絞って笑っていた。あなたを不安にさせたくなかったし、変に関係を壊したくなかったから。

 

一人分の朝ごはんを準備したが食べる気になれなかったので。ラップして冷蔵庫にしまう。

 

「待って行かないで」

 

なぜ引き止めることが出来なかったのか今になって少し後悔している。

ただあの人が最後に私に見せた顔には深い覚悟が感じられた。

だから私は引き止めても無駄だと察した。

 

どんな言葉でも足りないくらい私はあの人を愛していた。けれどこうして2人の心は離れることになった。

 

雨が降っていても、駅まであなたを迎えに行っていた時期がずっと前の事のように感じた。

彼女の帰りを何日も待っていた、待った時間は次第に月となり年となった。けれど本当にあれ以来だった。

 

あれから何年も経つ

唐突に私と築いた思い出を、全て置いて出て行ってしまった彼女のことを今でも思い出す。

 

そんな時あの人が今でも私のことを忘れていませんようにと願う。

 

ずっとずっと心に残り続ける彼女の事を私は呪った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後まで読んでくださってありがとうございます。

大丈夫心配しないでフィクションだから。

最後胸糞悪くしてごめんなさい笑