Romi diary

日常の些細な出来事や最近読んだ本などについて書いています。読む人は殆どいないので好きなことをのびのびとかけています。

カフカ

「将来に向かって歩くことは、僕にはできません。将来に向かってつまずくこと、これはできます。一番上手くできるのは、倒れたままでいることです」

 

あまりにも絶望的で、かえって笑えてくるこのカフカの言葉が私は好き。

 

上手くできないことがあると私もかなり落ち込むけれど、「きっといつかはできるようになる」、「正しいやり方でやればできる」って考えている自分がいる。カフカみたいに心底絶望したり諦め切っているわけではなく、わずかな希望にしがみつこうとして生きている。

 

ただ

「希望を捨てるな」「あきらめたらそこで試合終了ですよ」

そんな言葉より

先ほど言ったカフカの言葉の方が好き。

 

大抵の人は、全部諦めてとっとと両手あげて降参したところで、時間が経てば、またどこかから希望を見つけて拾ってきたりする。けれどカフカはいつまでも絶望している。

 

「僕は人生に必要な能力を、何一つ備えておらず、ただ人間的な弱みしか持っていない」

これもカフカの言葉。

 

カフカのようなニヒリズム的な考え方を真似することが、私たちに良くも悪くもどのように影響するのかはわからないが、私も同じような考えを持つことがある。

 

希望を捨てると、かえってホッとすることがある。

カフカのような希望を捨てて生きている人を見ると、私も希望を捨てていいんだと思えて安堵する。

 

だから私はカフカが好きなのかもしれない。

 

「僕は僕の知っている最も痩せた男です。体力はないし、夜寝る前にいつもの軽い体操をすると、大抵心臓が軽く痛み、腹の筋肉がピクピクします」

 

カフカは婚約者であるフェリーツェという女性にこんな手紙を送っています。

まるでフラれたがっているような内容。

弱い自分を受け入れてくれるのか気になったのかな。

手紙を受け取った側からしたら、戸惑うけど、そんなカフカの性格が好き。

 

絶望したり、諦めたりすることは悪そうなイメージがある。

 

でも

 

「人はすぐには変われない」

こういった小さな絶望はコツコツ物事を進める気持ちを高めてくれる。

 

 

 

よく暗い話ばっかりしてごめんねという人がいるけれど、私は絶望系の話嫌いじゃないよw